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神の手を持つパパ(S家の物語シリーズ) [S家の物語シリーズ]

ある家にお父さんとお母さん、高校生の娘とおじいちゃん、おばあちゃんの5人が住んでいました。
おばあちゃんが、「部屋の電気のリモコンが利かないんだけど、見てくれる ? 」と言うと、お父さんはリモコンをくいくいっと握ってスイッチを押しました。すると、ちゃんと電気は点いたり消えたりしました。
おばあちゃんは、「私がやったときは全然言うことをきかなかったのに、変ねぇ。」と言いました。
おじいちゃんが、「コピーが紙詰まりばかりしてダメだ。買い換えなきゃだめだな、これは。」と言ったときも、お父さんがポチポチっとボタンを押すと、一枚も紙詰まりせずにコピーが出来ました。
「おかしいなぁ。」と、おじいちゃんは首をかしげました。
お母さんが、「お風呂の予約が全然出来ないの。パパ、見てちょうだい。」と言うのでお父さんがボタンを押すと、簡単に予約ができてしまいました。
「このリモコン、この間、悪口言ったのを聞いていたのかしらね。」とお母さんは笑いました。
高校生の娘が、「パパ、この数学の問題わかる ? 」ときくと、お父さんはスラスラとグラフを書いて答えを出しました。
娘とお母さんは声をそろえて、「パパの手は、神の手だわ。」と言いました。
娘はお礼にお父さんの肩を揉んであげました。
お父さんは、「娘の手が一番だ。」と言いました。
じゃ、おやすみ。


2012-05-08 21:12  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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もの忘れ検査(S家の物語シリーズ) [S家の物語シリーズ]

S家のおばあちゃんが夕ご飯の時に力を込めてこう言いました。
「今日、ちょっと血圧を診てもらいに病院に行ったら、看護師さんが、「Sさん、時間があるなら、もの忘れ検査もしていきませんか ? 」って言ったのよ。」
高校生の娘は言いました。「もの忘れ検査って何 ? 」
おばあちゃんは、「もの忘れ検査っていうのは、おばあちゃんがボケていないか検査するってことよ。もう、私、あたまに来て、「それは必要ありません ! って、はっきり言ってやったわ。」と得意げに言いました。
高校生の娘は、「おばあちゃんは、少し耳が遠くなったけれど、ボケてはいないわね。いきなりそう言うのは、確かにちょっと失礼だわ。」とおばあちゃんの味方をしました。
お父さんは、「折角そう言ってくれたんだから受けてくればよかったのに。」と笑いながら言いました。
おばあちゃんは、「いりません ! 」と、またきっぱりと言いました。
その時に電話が鳴り、おばあちゃんが出ました。
おばあちゃんは、びっくりしたような顔をして、「すみません。すみません。」と言っています。
電話を切って、おばあちゃんは舌を出して言いました。
「病院から電話で、「Sさん、今日、お金払うの忘れて帰ってしまったようなので、今度来るとき持ってきて下さい。」だって。どうしよう。恥ずかしくて行けない。」
お父さんは、「その時、もの忘れ検査もしてもらったら ? 」とふざけて言いました。
おばあちゃんは、「次の病院はいつだったか、ちゃんと紙に書いておかなくちゃ。」と言いました。
じゃ、おやすみ。


2012-05-15 09:53  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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心配性のおじいちゃん(S家の物語シリーズ) [S家の物語シリーズ]

S家のおじいちゃんが歩いていて足の指をぶつけたとき、病院で看護師さんが足の指の様子を看てくれました。
大したケガではなかったのですが、心配性のおじいちゃんは、「手術になるんじゃないか、歩けなくなったらどうしよう、このまま死んでしまったらどうしよう。」と考えて震えていました。
病院に連れて行ったお母さんは、「ただ、ぶつけただけだから、湿布しておけばいいのに。」と考えていました。
そんなこともあって、診察室の中には、何とも言えない緊張した空気が流れていました。
そのとき、看護師さんがおじいちゃんに言いました。
「指は、動かせますか ? 試しに動かしてみて下さい。」
すると、それを聞いたおじいちゃんは、わなわなと震えながら、手をグーとパーにして「むすんでひらいて」をしました。
お母さんと看護師さんは、一瞬考えてから、クスクスと笑い出しました。
看護師さんは、笑いをこらえながら、「足の指は動きますか ? 」と聞き返しました。
おじいちゃんは何事も無かったかのように足の指をクイクイと動かして見せました。
少し離れたところで見ていた先生は、「湿布10枚」と書き込みました。
じゃ、おやすみ。


2012-05-16 08:59  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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Kちゃんは考えた(S家の物語シリーズ) [S家の物語シリーズ]

S家の一人娘のKちゃんがまだ2歳だったとき、1匹のぬいぐるみがとってもお気に入りで、毎日片手に持ってずるずると引っ張って歩いていました。
このぬいぐるみは白い犬で、フワフワというかクタクタな感じのぬいぐるみでしたので、Kちゃんは、「クタクタわんちゃん」と呼んでいました。
実は、このクタクタわんちゃんは、世界中の子供たちの人気者で、「スヌーピー」という立派な名前があるのですが、ちっちゃなKちゃんは「クタクタわんちゃん」と勝手に呼んでいたのでした。
自分の身長の半分以上あるので、どうしてもクタクタわんちゃんはずるずると引きずられてしまいます。ですから、いつもまにかクタクタわんちゃんは汚れて黒くなってきてしまいました。
Kちゃんも、さすがに気になったようで、クタクタわんちゃんを洗うことにしました。
お母さんがKちゃんにおやつを持って行くと、いつも引きずっているクタクタわんちゃんが無いことに気が付きました。
お母さんが「Kちゃん、クタクタわんちゃんは ? 」ときくと、Kちゃんは、「じゃぶじゃぶちた。」と答えました。
「じゃぶじゃぶ ? 」
さすがKちゃんのことをよく知っているお母さんです。お母さんは、すぐに気が付いて、トイレの便器の中からクタクタわんちゃんを助けてあげました。
じゃ、おやすみ。


2012-05-17 09:46  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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Kちゃんはマネをした(S家の物語シリーズ) [S家の物語シリーズ]

S家の一人娘のKちゃんがまだ2歳だったとき、お母さんがKちゃんのお部屋にシクラメンの鉢を置いてくれました。
シクラメンは濃いピンク色で、とてもきれいに咲いていました。
時々、お母さんが咲き終わったシクラメンの花を手で摘んでいました。
ですからシクラメンはいつもきれいなままで咲き続けていました。
ある日、お母さんがKちゃんの部屋に行くと、Kちゃんがシクラメンの花を全部摘み取って鉢の脇に積み上げていました。
お母さんは、一瞬叱ろうかと思いましたが、「私が花を摘んでいたのを見ていたから、お世話しようとしてマネをしたんだわ。」と気が付きました。
お母さんは、「子供は親のマネをして大きくなるのね。」と思いました。
その様子に気が付いたKちゃんは、自分が何か間違ったことに気が付いたらしく、摘み取ったシクラメンを鉢に残った葉っぱの上に上手に乗せました。
お母さんは、笑いながら、「きれいなシクラメンに戻ったわね。」と言ってKちゃんを抱っこして頭をなでなでしました。
Kちゃんは、少し照れたように笑いました。
じゃ、おやすみ。


2012-05-18 09:31  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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ママはしょっちゅう間違えた(S家の物語シリーズ) [S家の物語シリーズ]

S家の一人娘のKちゃんがまだ小学生だったとき、お母さんは、今考えてもよくわからない間違いをしょっちゅうしていました。
例えば、Kちゃんが小学校に出かけるときに、「Kちゃん、ハンカチ、ちゃんと冷蔵庫に入れておいたから使ってね。」とか言いました。Kちゃんは「 ? 」でした。
Kちゃんが家に帰ってくると、「冷蔵庫からプリント出しておいたからね。」とか言います。Kちゃんはわけがわかりませんでした。
そして、とうとう「Kちゃん、キッチンに冷蔵庫忘れてるよぉ。」と言って2階に駆け上がってきました。
Kちゃんは、「お母さん、冷蔵庫忘れてるって、どういうこと ? 」と聞きました。
お母さんは、「ほら、冷蔵庫、じゃなかった。ランドセル忘れてったでしょ ? 」
お母さんは、なぜかランドセルのことをときどき「冷蔵庫」と呼ぶのでした。
Kちゃんは、「らりるれろってとこしか合ってないし。」と言ってあきれましたが、お母さんはほとんど気にしていないようでした。
未だにわからないお母さんの変な言い間違いでした。
じゃ、おやすみ。


2012-05-20 11:03  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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好き嫌いの治し方 [S家の物語シリーズ]

これはKちゃんのお父さんが中学生だった時のお話です。
Kちゃんのお父さんはまだ子供っぽいところがあって、好きじゃない食べ物がありました。そのひとつが「トマト」でした。
そのお父さんも、今はトマトが大好きで、丸かじりして食べています。Kちゃんのお父さんがトマトが好きになったのは、これから話すような事があったからでした。
中学生が5人で2,000円ずつのお小遣いを出し合って、10,000円もする「テント」を買いました。みんなで夏休みにキャンプをするためです。今のようにいろいろなところに設備の整ったキャンプ場があるわけではないので、お父さんたちは自転車にテントや懐中電灯、蚊取り線香や飲み物、食べ物などを積んで、近くの河原などに出かけてはテントを張って遊んでいました。
夕方に集まって、慣れた手つきでさっさとテントを立てて、カレーライスの時もあれば焼肉の時もあって、結構おいしく食べていました。
夜になっても、なかなか眠れないので、いつまでも話をして楽しい時を過ごしていました。
ある時、すっかり話し込んだ5人は、またまたおなかがすいてきました。でも、もう食べ物は残っていません。
「開いているお店を探して何か買ってこようよ。」と一人が言い出しました。
「そうだなぁ。このままじゃ、おなかがすいて寝られそうもないしなぁ。」
5人のうち2人はテントに残って、3人で食べ物を買いに行きました。5人の持っていたお金を全部足しても200円しかありませんでした。
3人は、かなり歩きましたが、開いているお店はありませんでした。でも、ちょっと向こうにお店らしい灯りが見えたので走っていきました。
そこは、八百屋さんでした。野菜や果物をおじさんが片付けて店じまいをしているところでした。
「おじさん、何かおなかいっぱいになる物ない ? 」一人がそうきくと、おじさんは「おまえらいくらお金持っているんだ ? 」とききましたので、元気に「200円 ! 」と答えました。「5人がおなかいっぱいになる物を探しているんだ。」と言うとおじさんは、「じゃ、それ一箱200円でいいから持ってけ。」と言いました。それが段ボール箱に24個ほど入っているトマトでした。
テントに持って帰ってみんなで丸かじりしたトマトは、今でも思い出せるくらいにおいしかったのです。そして、結構おなかいっぱいになったのでした。
Kちゃんのお父さんはおじさんに感謝しながら、ぐっすりと眠りました。
じゃ、おやすみ。


2012-08-29 08:42  nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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思い出の夏休み [S家の物語シリーズ]

これも、Kちゃんのお父さんが中学生の夏休み、やっぱり自転車にテントを積んでちょっと離れた山の方に遊びに行った時です。
とっても暑い日で畑にスイカが見えたので、働いていたおじさんに、「おじさん、死にそうなくらいのどが渇いちゃったからスイカ売ってちょうだい。」と頼んでみました。おじさんは、「おう、喰ってけ、喰ってけ。」と言ってごっつい包丁でスイカを切ってくれました。
これまた、最高においしい味がしました。みんなはあまりのおいしさに皮まで食べそうな勢いで食べました。
なぜかこの時もおじさんに200円を渡しました。おじさんは、「おう、また食べに来いな。」と言ってくれました。
おじさんにお礼を言って5人の中学生は家に帰り始めました。
山からなだらかにずっと下っている坂を自転車で走っていました。自転車は何もしなくてもどんどん進み、Kちゃんのお父さんたちはとってもいい気持ちでした。
その時、「あれ ? 」って、みんな思いました。
ずっと下った先の道路が、急に色が変わっていたのです。最初は何なのかよくわかりませんでしたが、よく見ると、ものすごい雨が降っているのでした。坂の上から見ると、ここまでがかんかん照り、ここからがどしゃ降り、というのがハッキリわかりました。雨のカーテンが出来ていたのです。
中学生たちはそんな景色を初めて見たので、「わぁ ! 」と歓声を上げました。
それはとっても美しい物でした。
みんなは坂を勢いよく下りながら、誰も「どうしよう。」とは考えませんでした。全員が「あの雨のカーテンの中に走っていきたい。」と思っていたのでした。
5人の中学生は。いままでよりもすごい勢いで自転車をこぎ出すと、雨のカーテンの中に飛び込んでいきました。
目も開けていられないほどの雨でした。でも、それまでかんかん照りの熱い日差しの中を漕いでいたので、全員ずぶ濡れになりながら、「気持ちいいーーー。」と叫びました。
でも、かなり走ってもずっと雨の中で、さすがにまずいと思い始めた5人は、ちょうど雨の中にあった駄菓子屋さんに自転車ごと滑り込みました。
駄菓子屋さんのおばさんがタオルを貸してくれました。
雨が止むまで、5人はラムネを飲んで待っていました。
駄菓子屋のおばさんは「そんな遠くからここまで自転車で来たのかい ? よく来たねぇ。」と感心して、みんなにあめ玉をくれました。
急に雨が止んで、みんなはおばさんにお礼を言って家に帰りました。
家に着いた頃には、服もすっかり乾いていましたが、よれよれになっていたので、少しお母さんに叱られました。
でも、中学生たちはみんなすばらしい思い出の中にいて、お母さんの小言もあまり聞こえていませんでした。
じゃ、おやすみ。


2012-08-30 08:56  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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幼なじみのクロッカス [S家の物語シリーズ]

クロッカスの花は、とても鮮やかな黄色や紫色、そして紫と白がまるで素敵な着物の柄のように美しく咲く小さな花です。
Kちゃんの家の花壇には、このクロッカスの球根がたくさん植えられています。Kちゃんが2歳の時にお父さんと一緒に植えたのでした。
Kちゃんの家の花壇の花の中で、クロッカスは春に一番最初に花を咲かせます。
「雪がやっととけたなぁ。」と思うとすぐにクロッカスの小さな葉っぱが土から出てきます。Kちゃんのお父さんは、その緑色を見ると「長い冬が終わったなぁ。」と感じられるのでクロッカスが大好きでした。
クロッカスはKちゃんが幼稚園に入る前に、お母さんが作ってくれたスモックエプロンを着て、大喜びで外に飛び出した時も咲いていました。
Kちゃんが小学校に入学する前に、お父さんが「小学校に行く練習をするぞ。」と言って、Kちゃんがはりきって外に飛び出した時も咲いていました。
Kちゃんが小学校を卒業して、違う町の中学校に行ってしまうお友達と最後にバドミントンをして遊んだ時も咲いていました。
Kちゃんがドキドキしながら高校の合格発表を見に出かけた時も、ニコニコの顔で友達と一緒に帰ってきた時も咲いていました。
そんなクロッカスも少しずつ花が減ってきていたので、お父さんは雪が降る前にクロッカスの球根を足し植えしました。チオノドクサの球根も隙間に足してあげました。
これから来る長い冬も、少しワクワクしながら春を待つ気持ちで乗り越えられそうなKちゃんでした。
じゃ、おやすみ。


2012-11-22 00:27  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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お父さんの卒業式 [S家の物語シリーズ]

高校生のKちゃんが「明日、学校の卒業式だけど、1年生は休みなんだぁ。」といって喜んでいます。そして、
「お父さん、高校の卒業式なんて覚えていないでしょ ? 」とききました。
お父さんは、「覚えているよ。式のこととかは忘れちゃったけど、あの日はバスで帰ったんだけど、帰りに学校の前のバス停でバスを待っていたら、3年間、友達とも言えない、たぶん話も2回もしていない奴から「じゃあな。」って言われたんだよ。ちょっとびっくりして、お父さんも「おう、元気でな。」って言ったんだけど、それが、お父さんの高校での最後のできごとだったんだな。」
Kちゃんは「へぇ、なんか、それ、いい話だね。」
「うん、今でもはっきり覚えているもんなぁ。声をかけるとか、挨拶するとかって、とっても記憶に残るものなんだな……。あいつも、お父さんと同じ高校に3年間通ったんだなぁ、と思ったら、友達だったとか、よく話したとかは関係ないんだなって思うよ。」とお父さんは続けました。
Kちゃんは、「本当だね、私も勇気を出して誰かに挨拶してみようかな ? 意外と記憶に残ってくれたりするかもしれないね。」と言いました。
じゃ、おやすみ。


2013-03-10 10:02  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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